T-Mobile G1
Googleが開発用のG1を販売すると発表したばかりだが、筆者が購入したのは一般ユーザー向けのアンロック品である。
箱を開けてざっと説明書を読み、端末にT-Mobile USAではないSIMカードを挿して電源を入れてみる。SIMが違うなどというエラーもなく、普通に起動して待ち受け画面が表示される。初回起動時にGoogleアカウントを設定するためのウィザードが表示される、と説明書に書いてあったが、そのようなものは表示されなかった。それどころか、Gmail、カレンダー、電話帳を同期できなかったという通知が誰かのGoogleアカウント名とともに表示されて、パスワード入力を促される。どうやらすでにアカウント設定が済んでいるらしい。
一度設定されているGoogleアカウントを別のアカウントに変更できるのか。先人たちの経験を辿り、ファクトリー・リセットする以外にアカウントを変更する手段がないと知る。ここで一旦立ち止まって考えてみる。
- ファクトリー・リセットをすると、T-Mobile USAにロックされた状態に戻ってしまうかもしれない。
- Googleアカウントを設定しないと利用できないサービスは、Gmail、Calendar、Contacts、Marketの4つである。それ以外の機能はGoogleアカウントと関係なく利用できる。Gmail以外のPOP/IMAPメールも使える。その代わり、端末が本来持って生まれてきたであろう機能を活かすことができないとも言える。
- このままの状態でも、自分が開発するアプリケーションの評価に使うことはできる。
一つずつ吟味してみる。
SIMロックされた状態に戻った場合、どうするか。もう一度先人たちの知恵を借りる。ファクトリー・リセットしてもアンロック状態は維持されるようだ、とある。また、アンロック用のコードが売られていることも確認した。よろしい。ファクトリー・リセットしても大丈夫。
次、Googleアカウント。アプリケーション開発用端末と割り切るか、携帯電話として利用するのか、ということである。購入した目的は前者であるが、そのうち携帯電話あるいはネットワーク端末として利用したくなるに違いない。何よりも、同期失敗のエラーメッセージが煩わしい。
以上。ファクトリー・リセットを行い、自分のGoogleアカウントを設定することにした。
すべてのデータが消去されて工場出荷状態に戻り、Googleアカウント設定のためのウィザードが立ち上がる。アカウント情報を入力して認証に進む。通信エラー。アクセスポイントを設定していないのだから当然である。またしても先人たちの知恵によると、アカウント認証のための通信には無線LANは使えない、携帯電話のデータ通信用アクセスポイントに接続して認証を行う、とある*1。端末には各国のT-Mobileのアクセスポイント*2が設定されている。認証ウィザードから[MENU]ボタンを押してアクセスポイント設定画面に移り、自分の契約している電話会社のアクセスポイント設定を追加する。再び認証作業。通信ステータス・アイコンが「通信中」表示に変わり、しばらくして認証完了。Gmail、Calendarを起動して自分の情報にアクセスできることを確認。Contactsには、GmailのMy Contactsに含まれている人物が同期される。他のグループを同期するように設定することもできるし、SIMカードに入っている情報をインポートすることもできる。Android Marketに接続して、いくつかのアプリケーションをダウンロード。全機能が使えることを確認した。
先人たちの勇気と挑戦、そして、記録を残してくれたことに感謝。